課題解決・思考整理に使える!マーケティングの主要フレームワーク18選
情報整理、分析、戦略立案などで活用できる思考の枠組みである「フレームワーク」。マーケティング課題を解決するフレームワークの中から代表的な18種類をピックアップし、解説します。
3C分析は、マーケティング戦略の立案に役立つシンプルなフレームワークです。しかし、項目をテンプレートのように当てはめるだけでは使えません。3C分析の正しい分析方法と、PEST分析・SWOT分析の違い、成功するためのポイントを解説します。
企画の立案、思考整理に役立つフレームワークをご存知ですか?主要な18のフレームワークを解説した資料をご用意しました。
3C分析とは、以下の3つの視点からマーケティング環境を分析するフレームワークです。
・Customer(市場・顧客)の視点で、市場や顧客のニーズをとらえる
・Competitor(競合)の視点で、競合他社がどのような状況なのかを把握
・Company(自社)の視点で、どのような強み弱みがあるかを向き合う
3つのCそれぞれの視点から分析、検討することで成功要因(Key Success Factors)を導き出すことができます。自社を取り巻く環境の整理に有効なフレームワークで、シンプルでわかりやすいことが特徴です。また、3C分析の発展系として5C分析もあります。
5C分析は3C分析に加え、中間顧客(Customer)、環境社会(Community)の要素を掛け合わせて分析します。デジタル化が進む現代に、3Cでは分析しきれない新たな項目が追加されたのが5C分析です。
4C分析というモノもありますが、これは顧客の視点から商品やサービスを分析する手法で、3C分析や5C分析とは異なるフレームワークです。
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マーケティングには「環境分析、基本戦略、施策」という3つのステップがあります。 3C分析は最初のステップである、環境分析に位置します。この環境分析のフレームワークには、3C分析のほかに「PEST分析」、「SWOT分析」などがあります。それぞれの違いについてみていきましょう。
客観的な情報を集めるフレームワークで、分析項目は以下の3つです。
・Customer(市場・顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)
事業の成功要因を把握するための手法として用いられます。
マクロ環境を分析するフレームワークで、分析項目は以下の4つです。
・Politics(政治、税制、規制緩和など)
・Economy(経済、景気雇用など)
・Society(社会環境、ライフスタイルの変化など)
・Technology(技術、ITなど)
4つの外的要因が、自社にどんな影響を与えるのか把握するために用いられます。
戦略目標を立てていくためのフレームワークで、分析項目は以下の4つです。
・Strength 強み
・Weakness 弱み
・Opportunity 機会
・Threat 脅威
自社の4つの現状を分析し、課題や解決方法を抽出する手法として用いられます。
3C分析と4C分析では、分析する対象が異なります。3C分析では市場や顧客、競合、自社を分析し外部環境を把握することで、ビジネスの成功要因(KSF)を見つけることができます。一方、4C分析では、顧客の視点から以下の4つの項目について分析を行います。
・Customer Value(顧客価値)
・Cost(顧客コスト)
・Convenience(利便性)
・Communication(コミュニケーション)
4C分析は、新しい商品やサービス、既存商品などのブラッシュアップの際の最適なアプローチを検討する際に用いられます。つまり、3C分析で外的環境を踏まえたうえで4C分析を行えば、より明確な顧客ニーズと競合他社との差別化のマーケティング戦略が可能になります。
3C分析などのフレームワークは、組み合わせて使うことで最大限の効果を発揮します。主要な18種のマーケティングフレームワークをまとめた資料も公開中です。そちらもぜひご参照ください。
3C分析はマーケティングフレームワークの基本とされています。シンプルで取り組みやすいフレームワークなので、ぜひ理解を深めておきましょう。3C分析のやり方は以下の4ステップになります。
最初に分析するのはCustomer(市場・顧客)です。まずはターゲットである市場規模や顧客ニーズなどを詳細に分析します。その際、以下の手法などを用い、効果的に分析を進めていきましょう。
消費や景気の動向、流行や人口の流動など、社会的外部要素を見つけ出すために行います。マクロ分析の中でも具体的な社会的外部要因を見つけられる手法が、PEST分析です。Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つの視点から世の中の変動や変化を見つけます。
業界の構造変化や、自社ビジネスへの影響を見つけ出し、自社が利益を得るためにどうすれば良いのか分析するために行います。ミクロ分析では5フォース分析を用いて、業界への新規参入や代替品の存在、買い手や売り手、競合他社といった外的・内的な視点から、自社を取り巻く業界構造を分析します。
マクロ分析やミクロ分析から得た分析結果から、環境が顧客にどれくらい影響を与えているのか分析します。顧客分析で実効性が高い手法に、アンケート調査があります。
次に、Competitor(競合)の分析を行います。自社と競合を対比しながら、強み・弱みを明確にしていきます。競合企業については、以下の2つの視点で分析を行います。
・競合企業のビジネスの結果
・競合企業がビジネスの成果を挙げた要因
競合企業が成果を出している場合は、売上や利益率、広告宣伝費や顧客数など、さまざまな視点から成果を挙げるためのリソースを調査します。できる限り具体的な数字で成果を把握しておきましょう。
競合企業の成果を具体的に数字で出した後は、それがどのような背景によって導き出されたのかを調査、分析します。販売ルート、営業方法、製造工程など、さまざまな側面から競合企業の仕組みを明らかにすることで、売り上げアップのためのポイントが見つけやすくなります。
ここまでの分析をもとに、自社の経営戦略を立てていくためにCompany(自社)の分析 を行います。その際に活用するのが、つぎの4つの要素から分析するVRIO分析です。
・Value(経済価値)
・Rarity(希少性)
・Inimitability(模倣困難性)
・Organization(組織)
VRIO分析では、市場の流れに対してどのような施策を競合他社が行っているのかを比較し、自社が提供できる価値は何かを見いだします。
これまでの顧客・市場、競合、自社の分析の関係性を把握し、マーケティング戦略の立案を行います。店舗数や従業員数といった経営資源(人・モノ・カネ)に着目し、自社の強みと弱み、KSFを導き出します。その際の分析にはSWOT分析を用いるといいでしょう。SWOT分析は内部環境を以下の4つの視点から分析する手法です。
・Strength(強み)
・Weakness(弱み)
・Opportunity(機会)
・Threat(脅威)
SWOT分析によってプラス、マイナスの両方の要因を洗い出し、課題やリスクを明確にします。さらに、SWOTをそれぞれ掛け合わせる、クロスSWOT分析も有効です。
・強み×機会:強みを生かし、機会を勝ち取るための方法
・強み×脅威:強みを生かし、脅威を切り抜ける方法
・弱み×機会:弱みを補強し、機会を最大化する方法
・弱み×脅威:弱みを踏まえ、脅威による影響を最小限に抑える方法
このように、あらゆる角度から自社を考察し、掛け合わせて分析することで、分析結果をマーケティング戦略に落とし込むことができます。
シンプルで取り組みやすい3C分析ですが、やり方を間違えると正しく分析できません。3C分析を行う際は、3つのポイントをしっかり押さえておきましょう。
市場や顧客ニーズは時間と共に変化します。そのため3C分析に時間をかけすぎるのは良い策とはいえません。競合企業のデータを集める際は、業界トップ企業や自社ビジネスに近い企業に絞るなど、情報の取捨選択が必要です。また、情報は信憑性のあるものかつ最新のデータを収集しましょう。
希望的観測ではなく、事実を客観的に分析することがポイントです。とくに自社分析には、強みであってほしいという願望を加えたり、無意識に弱みを隠したりしてしまいがちです。あくまでも客観的に分析するよう心がけましょう。その際は、顧客の声を集めると参考になります。自社の営業部やカスタマーサービス部門に協力してもらうといいでしょう。
3C分析は客観的な視点から情報を収集することが目的です。そのため、3C分析だけでは具体的な戦略や目標設定には届きません。そのため、3C分析の次のフレームワークであるSWOT分析で、3C分析の事実情報を解釈し、戦略目標を設定します。つまり、3C分析で収集したマーケティング事実の情報をSWOT分析することで、戦略や目標につなげるための解釈が行えるのです。
3C分析は基本的なマーケティングフレームワークです。自社の状況と外部の環境について整理できるため、今後の戦略に大きく貢献します。シンプルで取り組みやすいので、マーケティング戦略を始めるには最適です。まずはマーケティングに3C分析のフレームワークを活用してはいかがでしょうか。
課題解決・思考整理に使える!マーケティングの主要フレームワーク18選
情報整理、分析、戦略立案などで活用できる思考の枠組みである「フレームワーク」。マーケティング課題を解決するフレームワークの中から代表的な18種類をピックアップし、解説します。
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